【ガン闘病記録】遠くの未来を描く?近くの今を見つめることも大切。

まさ
まさ

こんにちわ、まさとです。

今回は久しぶりに、父親のガン闘病記録の記事になります。

ここ最近、あまりこのテーマに関しては記事にしていないかったので

現状報告も合わせてお伝えします。

ありがたいことに

父親が余命宣告を受けてから、2年が経過しました。

これは嬉しい誤算と呼べると思います。

 

余命宣告を受けたときの記事がコチラです。

 

このときは、父親はもちろん。

母親もわたしも心境としては落ち着かない時期を過ごしました。

それから、時が経ち。

今2回目の冬を迎え、上手くいけば3回目の春を迎えられるかもしれない状況です。

本当に有り難い事です。

 

さて、そんなガンと共存している父親ですが

定期的にメルマガにて近況報告をしています。

その中で今回届いた内容が、少しでも多くの人へ共有をしたくなったので記事にしました。

遠くの未来を描くより、近くの今を見つめることも大切。

今回届いた内容は、日常のワンシーンではありますが

息子のわたしにとっても心やすらぐ内容でした。

 

実は、最近の父親の話題は『政治と戦争』が多かったんです。

たしかに、とても重要なことです。

日本人であるわたしたちが『平和ボケ』をしている状況だと感じることは多々ありますし

これからの日本が向かおうとしている方向に、わたしも様々な感情を持ちます。

 

父親は学生運動や国鉄運動に積極的に参加をしてきた人間なので

思考が「今の日本をより良くするために」と考えます。

 

父親の「尊敬するひとつの部分」だとわたしは思っています。

しかし個人的には

「日本の未来を考える姿は本当に素晴らしい。でもいつまであるかわらからない残された人生。
出来れば楽しい気分で、温かな感情に包まれて生活してほしい」

なんて事をひそかに思っています。

あ、ここで言ってしまいましたが(笑)

 

そんな中、今回届いた内容は

息子であるわたしだけでなく、この内容を読んだ人にも『温かさを感じる何か』があるのではないかと思ったので、ブログで取り上げようと思いました。

「ライオンのおやつ」を観て読んで

今回届いた内容を

そのまま引用して載せますので、是非読んでみてください。

最近、少しずつ日常生活を変えつつあります。
「一日、一日を楽しむ」ということに少し舵を切ったと言ってもいいのですが、それができるようになったのも三日間鎮痛効果が続く貼る麻薬「デュロテップMT」のおかげと言ってもいいかもしれません。
一日1〜2錠のレスキュー麻薬を使用するだけで、三日間、なんとか一日を過ごせるので、以前と比べて格段の進歩です。

以前使っていた24H効く貼る麻薬は、いつも夜の7時ぐらいに貼りましたが、翌日の昼過ぎになると少しずつ痛みが出始め、夕方にかけてキツくなるので、どうしても午後はレスキュー麻薬(錠剤)を飲んでベッドで過ごすことが多かったのですが、今は横にならずなんとか起きていられるようになったからです。

それで、午後の時間も本を読んだり、アマゾンプライムの映画を見たり、ハーモニカの練習をしたりすることができるようになっています。
もちろん痛みがゼロになることはないのですが、この程度の痛みには慣れてしまいました。

最近、友達から「ライオンのおやつ」(小川糸 ポプラ文庫)を紹介してもらいました。

これは子宮癌の末期の女性しずくさん(33歳)が瀬戸内海の島にある「ライオンの家」というホスピスに入所して、旅立ちの日まで過ごす日々を描いた作品ですが、NHKでドラマ化(計八話)されていると知って、早速、NHKオンデマンドに登録して、陽子さんといっしょに数日に分けて観ました。

自分が余命僅かと知り、だんだん出来ることが減っていく中で、自分の運命を受け入れてゆくホスピスの入居者たちのそれぞれの姿が、それぞれが注文した「おやつの思い出」をたどりながら描かれていくのですが、観終わった時には哀しみと共に、何かほんのり温かいものが心に残る作品で、同じ癌患者の生き様を描いている黒澤明監督の「生きる」とは全く違った感動を与えてくれました。

 今はこの「ライオンのおやつ」を本で再度読み直しているのですが、同じ末期癌患者である私
目で見ると、たとえば、寄せられた代表的な感想文にあるように
>>
「死を受け入れる」ことは「生をあきらめる」ことではなく、「生きたい」という思いに嘘をつ
かず「今を大切に生きる」こと。何気ない日常にこそ「幸せ」が存在する。出来ないことばかり
に目を向けずに、出来ることを楽しみ感謝する。そうすれば、人は死の直前まで変われる。マド
ンナのホスピス「ライオンの家」での出会いと別れを体験して、QOLとQODを更新できた。
≥≥
ということはもちろんありますが、それよりも「ライオンの家」のように海に囲まれ自然がいっ
ぱいで、どこかメルヘンのようなホスピスが実際にあればいいなという思いの方が強かったです
ね。
出入りの自由で門限もなく、規則がないのが規則といった自由なホスピスというのは、ちょ

っと都会では考えられませんね。

まだ入ったことがないのでわからないのですが、ホスピスというのは、病院や老人ホームとは違うとしても、「少し自由な病棟」のようなものではないかと思ってしまいます。

そして今、本を半分ほど読み進んだところですが、ふと思ったのは、
私にとっては、陽子さんに見守られながら、今暮らしている我が家こそが「ライオンの家」だなってこと

かな?
いかがだったでしょうか。
紹介されている本はコチラ。

わたしが感じたものも最後に残して、このブログをしめたいと思います。

何歳になっても見失い、気付きなおす。この繰り返し

2年前、私たち家族は余命宣告という事実を前に

衝撃と混乱。そして、その中から命と家族の大切さを学びなおしました。

 

そして時が経つにつれて、

やはり、どうしてもその時味わった感覚というのは「薄れてしまうもんだなー」と痛感します。

・明日どうなるか分からない状況では、今この瞬間が一番重要になります。

・1週間先が見えると、来週のことを考え出します。

・1か月先が見えだすと、もう来月のことを考えてしまう。

不思議なもので、人間ってそうやって生きているんですよね。

 

余命宣告を受けた父親ですらそうなのですから

わたしたちは数年先の、『あるか分からない未来』にまで想いを馳せてしまいます。

 

決して未来を描くことは悪い事ではないですし

未来に希望が持てる事こそ大切だと思います。

 

でも、未来ばかり見ていると

気が付くと「目の前の大切な事に気付いていなかった・・・。」

なんてことも往々にあります。

 

このバランスを取れるのが理想ですが

正直、これは難しいですねぇ。なかなか出来ないと思います。

 

なので大切なのは、定期的に

「あ!今この瞬間。目の前にあるモノって大切だよね。」

と思いだす事。

 

また時が経つと忘れてしまうかもしれません。

「でも・・・それでよし!」

また思い出せばいい。

 

この繰り返しをしながら、

「現在と未来を楽しみながら温かく生活していく。そんな毎日が過ごせるといいよな!」

なんてことを、父親のメールを読みながら思いました。

 

さて、最後になりますが

今回の内容を読んで「あなたはどう感じましたか?」

もうこれが一番大切だと思います。

 

自分が感じたことを大切にしていく。そんな毎日をわたしたち家族も、あなたも過ごせますように。

以上、遠くの未来を描く?近くの今を見つめることも大切。

でした!

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