【ガン闘病記録】終末医療で重要な「リビング・ウィル」を知っておこう!

まさ
まさ

こんにちわ、まさとです。【終わりの始まり Vol.10】

今回のテーマは「リビング・ウィル」についてです。

聞き慣れない言葉ですよね。一緒に学んでいきましょう!

早速ですが、「リビング・ウィル」という言葉を知っていますでしょうか?

30代より若い世代の人には・・・ほぼ聞き馴染みのない言葉だと思います。

ぼく自身も、全くの初耳!

「リビングの未来形??台所で~でしょう?」なんて・・・ちんぷんかんぷんでした(笑)

 

今回はぜひ「リビング・ウィル」という言葉を一緒に学ぶとともに

両親の「平和だなー」って、一面も覗いやってください。

終末医療で重要な「リビング・ウィル」を知っておこう!

いつものように、まずは父親のメールを紹介です!

昨日の午後、陽子さんが桜町病院・聖ヨハネホスピスの面談に行ってきました。入院予約に必要な手続きなのですが、もちろん今すぐというわけではありません。「備えあれば」ということで、万一に備えての準備です。
同様に、聖ヨハネホスピスの他に、野村病院の緩和病棟の手続きも終わっています。

 先日、在宅訪問医のH先生が診察に見えたとき、私は二つの質問をしました。「僕が最後を自宅で迎えたいと希望した場合、先生に看取りをお願いできますか」、もう一つは「患者は自分の死期が近づいたことが自分でわかりますか」ということでした。
前の質問には「イエス」、後ろの質問には「おそらくわかるでしょう」という答えでした。帰りしなに、「そういう希望があることは、覚えておきます」とおっしゃいました。
 「なぜこんなことを聞いたのか」ということですが、その時が来たら、病院ではなく自宅で家族に囲まれながら、穏やかに死を迎えたいという気持ちがあるからです。
胃ろうや延命治療はせず、可能な限り自然な死に方をしたいと思うからです。
というのも、私は母を病院で看取りましたが、胃ろうの管で繋がれ、見るのも辛い植物人間状態で、ただ生かされている姿を見ていますから、その時からの思いですね。
その母は杏林大学病院に献体していましたが、私も母に倣って献体していますので、私の場合、煩わしい葬儀は必要ありません。
 末期ガンの場合、あるときガクッと様子が一変し、それまでできていた食べる、トイレに行くなどの日常のことが自力できなくなります。そして多くの場合、それから一ヶ月を超えて生きることは難しいと言われています。
 ですから、自分がそのような状態になった時は、死を受け入れてお迎えを待つしかありません。ただ、その時の状況がどうかで、在宅での看取りが難しいこともあるでしょう。その時に備えてホスピスも用意しておこうと思います。
生きているうちにこうした準備ができるのは、ガンならではないでしょうか。
 こんなことを書いていると、「目黒、何を弱気なことを言っている。最後までガンと闘え」というお叱りもあると思いますが、私は陽子さんのためにも、一日もでも長く生きるべく最後までガンと闘うつもりですし、現にそうしています。
 しかし、ガンであれ、老衰であれ、いずれ死を受け入れなくてはならない時が来ます。つまり、ガン患者にとって、「その時までをどう生きるか」と同時に「その時をどう生きるか」もまた大きな課題、心の準備だと思うわけです。
これこそ、リビング・ウイル、私の「終末期の医療やケアについての意思表明書」なのです。
 陽子さんが「言い残しておきたいことがあったら、元気なうちに言っておくことね」と言うものだから、私は「やれることはやっているし、言いたいことは言っているから特にないね」と答えたのですが、後で思い出して、「そうだ忘れてた。倒れて自分のことができなくっても、友人たちに「ジジ臭い」顔を見せたくないから、入れ歯だけ入れておいてくれ」と言ったら、「言い残すことが、それ、入れ歯?」と陽子さんのゲラゲラ笑うこと笑うこと。
 台所に行っても、一人でクスクス笑っていました。
今回の内容で取り上げたい部分は
・先生へ、父親からの二つの質問
   1.「僕が最後を自宅で迎えたいと希望した場合、先生に看取りをお願いできますか。
   2.「患者は自分の死期が近づいたことが自分でわかりますか」

・リビング・ウイル、私の「終末期の医療やケアについての意思表明書」

・「言い残すことが入れ歯」

この3点です。

なぜ二つの質問をしたのか。答えは「リビング・ウィル」

父親は担当医(先生)へ以下の質問をしました。

1.「僕が最後を自宅で迎えたいと希望した場合、先生に看取りをお願いできますか」

2.「患者は自分の死期が近づいたことが自分でわかりますか」

その問いへの答えは

1.「イエス」

2.「おそらくわかるでしょう」

そして、「そういう希望があることは、覚えておきます」という会話をしています。

 

この父親と担当医の先生の会話の「意図」は何でしょう。

それは、メールの本文中にあるように

「病院ではなく自宅で家族に囲まれながら、穏やかに死を迎えたいという気持ちがあるから」

という意思表明です。

 

この意思表明のことを、『リビング・ウィル(Living Will)』と呼びます。

正確には会話だけではなく必要事項もあるようなので、これから詳しくお伝えしていきます。

リビング・ウイル、私の「終末期の医療やケアについての意思表明書」

『公益財団法人 日本尊厳死協会』のHPから引用させてもらいます。

ってそもそも、こんな協会が存在していたことに、ぼくはとても驚きましたけど。

回復の見込みがなく、すぐにでも命の灯が消え去ろうとしているときでも、現代の医療は、あなたを生かし続けることが可能です。人工呼吸器をつけて体内に酸素を送り込み、胃に穴をあける胃ろうを装着して栄養を摂取させます。ひとたびこれらの延命措置を始めたら、はずすことは容易ではありません。生命維持装置をはずせば死に至ることが明らかですから、医療者が躊躇するのです。

「あらゆる手段を使って生きたい」と思っている多くの方々の意思も、尊重されるべきことです。一方、チューブや機械につながれて、なお辛い闘病を強いられ、「回復の見込みがないのなら、安らかにその時を迎えたい」と思っている方々も多数いらっしゃいます。「平穏死」「自然死」を望む方々が、自分の意思を元気なうちに記しておく。それがリビングウイル(LW)です。

https://songenshi-kyokai.or.jp/living-will より引用

少し難しいですよね・・・(笑)

ぼくの単純な認識を言うと

「リビング・ウィル」=「尊厳死のための意思表明」を自分の周囲にしておくこと

ちなみに、「尊厳死」「安楽死」は全くちがうものという事も述べられていますので

一度目を通してもらうといいと思います。

リビング・ウイルとは | 公益財団法人 日本尊厳死協会
回復の見込みがなく、すぐにでも命の灯が消え去ろうとしているときでも、現代の医療は、あなたを生かし続けることが可能です。人工呼吸器をつけて体内に酸素を送り込み、胃に穴をあける胃ろうを装着して栄養を摂取させます。ひとたびこれらの延命措置を始めたら、はずすことは容易ではありません。生命維持装置をはずせば死に至ることが明らか...

尊厳死と安楽死の違いなんて、今のいままで考えたこともなかったです!

 

ここでも、すごく簡単な言い方を僕がするとすれば

「尊厳死」⇒本人の意思・意向

「安楽死」⇒医者の意思・意向

と今の段階では認識しました!

リビング・ウィルの必要性

それでは、そもそもなぜ「リビング・ウィル」が必要なんでしょうか。
答えは父親が言っていますね。

私は母を病院で看取りましたが、胃ろうの管で繋がれ、見るのも辛い植物人間状態で、ただ生かされている姿を見ていますから、その時からの思いですね。

当時の事を思い出すと、確かに両親ともに「おばあちゃんの死に方」について語っていた記憶があります。

 

ちなみにぼくは、とてもおばあちゃんっ子だったので
「弱っているおばあちゃんを見たくない!」と言って、会いに行くことを拒んでいました。
最後の姿はとても穏やかな表情だったことを憶えていますが、今となっては「会いに行っておくべきだったかな」なんて思ったりもします。

あの時は勇気がなかった・・・というのが正直なところですね。

ぼくの守護神(守り神)は「おばあちゃん」で、いつも守ってくれていると思っています!

 

話がそれてしまったので戻しますね。

リビング・ウィルの必要性を、もう少し具体的に知っておきましょう!
とはいっても、「リビング・ウィル」を語るにはひとつの記事では不可能なので・・・。
ぼく自身で検索上位20サイトに目を通しましたので、知っておくべき最低限の事柄をピックアップします。

リビング・ウィルの背景(問題点)

1.超高齢社会という問題(2025年問題)、無意味な延命治療によって無理やり生かされている高齢者が存在するという事実。

2.医療機関側と存在目的(尊厳ある生命をできる限り維持すること)と、患者側の意向(延命のみを目的とした医療は行わず自然にまかせてほしい)に食い違いが起きていしまっている事。

3.法整備がまだ不十分な日本の現状(厚生労働省、日本救急医学会、日本医師会などから出されている終末期医療のガイドラインで、リビング・ウィルを尊重することが謳われてはいるようです。)

この3点をまずは抑えておけばいいと思います!

リビング・ウィルの方法

リビング・ウィルは本人の口頭表明だけでは不十分といわれています。
「本人の意思だという事を証明しようがない」というのが理由でしょうね。
そのため、

リビング・ウィルは文書にしておくことが必要です。

文書を作成しておけば
必要のない延命治療を受けずに済むことが出来ます。

書くべき内容は

・完全に自分の意思で行っているということ。

・自分の意思であることを示すために署名と作成日

この点に関しての記入は必ず自筆が必要です。

さらに、

・死期が迫った場合「延命措置は取らない」

といった具体的な内容を記しておくことも必要です。

『公益財団法人 日本尊厳死協会』のサイト内にあるテンプレートを確認しておくといいかもしれません!

リビング・ウイルとは | 公益財団法人 日本尊厳死協会
回復の見込みがなく、すぐにでも命の灯が消え去ろうとしているときでも、現代の医療は、あなたを生かし続けることが可能です。人工呼吸器をつけて体内に酸素を送り込み、胃に穴をあける胃ろうを装着して栄養を摂取させます。ひとたびこれらの延命措置を始めたら、はずすことは容易ではありません。生命維持装置をはずせば死に至ることが明らか...

注意点

・家族や担当医などの関係者に共有されていること。

・関係者すべてが了承していること。

・完全に本人の意思であること(定期的に文書見直し)

・あらかじめ保管場所の周知や複数コピーを用意しておくこと

 

言い残すことは「入れ歯を入れてくれ」

少し重い話になってしまいましたが

「自分の最期の瞬間をどう迎えるのか」という事に対して、とても重要な部分だと思います。

まさか、30代で「リビング・ウィル」を考えることになるとは思っていませんでした(笑)

 

ただ、今後必ず必要になるであろう知識のひとつであることは間違いないので

是非、頭の片隅に「リビング・ウィル」を入れておいてくださいね!

 

そうそう、「入れ歯を入れてほしい」という意思表明ですが

なんなら、目のところに

こんなアイマスクでも、つけてあげようか??

なんて(笑)

 

まー冗談ですが、両親2人が冗談を言い合えているという事実が

ぼくにとっては、とてもうれしい事です。

毎日に感謝と、両親の平和さに感謝をしながら今回は終わりにします!!

 

以上、【ガン闘病記録】終末医療で重要な「リビング・ウィル」を知っておこう!

でした。

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